香港にやってきた@香港アラカルトその2

独り言

 どういうわけか香港では、独り言や、鼻唄をうたっている人が多い。自由な人達だなと思っていたのだが、いい意味で動物的なのかなと感じてきた。自分の感情をストレートに表に出しているわけだ。特に鼻唄というのは、気分が良いことを具現化したような行為である。鼻唄をうたってる奴に不機嫌な奴はない。


 そう考えると、日本人は、人目を気にするきらいが強く、結果、個に篭ってしまったり、自分を曝け出さなかったり、抑制する傾向が強い。おくゆかしいことが美徳とされるというやつだ。わりかし今っぽいデザイン事務所なんかでは、個々に音楽を聴きながら仕事をしているオフィスもありそうだが、それも結局、個に篭っている行為だ。日本のオフィスでも、鼻唄くらいうたいながら仕事してもいいのかもしれない。

交通

 香港の道は狭く、一方通行が多い。同じく、どのドライバーも血の気が多い。1点ビハインドの後半に途中投入されたフォワード選手のように攻撃的なのだ。加えて、もし車にはねられても、はねられた歩行者が悪いと言われるくらいだそうなので、歩行者はサバンナの真ん中のシマウマのように五感を研ぎ澄ませていなければいけいない。


 で、交差点などで、ふと足元を見ると、右を見ろとか、左を見ろと書いてある。つまり一方通行だから、車の来る方向というのは決まっているのだ。四方八方に注意を払うのではなく、「右だけ注意しとけよ」というヒントが道路に書かれているわけだ。


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 たしかに横断歩道の信号というものは、たとえ青であっても、右折車や左折車が横から突進してくる可能性もある。日本の子どもは、右を見て左を見てもう一度右を見て横断歩道を渡りましょうとか教わるが、その理屈でいくと、もう一度左をチェックする必要はあるし、なんならまた右にも注意を払わなけれないけない。きりがない。でも、香港の多くの通りの場合、右なら右だけを注意しておけばいい。これはおそらくイギリス式の交通ルールなのだろうが、歩行者にとっては親切な表示だと思う。

幻の香港美人

 一度でも香港を訪れた人は必ず口にすることだと思う。「香港の女はぶさいくばっかだ」と。


 事実、街を歩いていると、見事なまでにコミカルな顔をした女ばかりである。なかには、香港人は、モンゴル系の顔立ちをした人が多いという意見もあり、確かにそう言われるとそんな気がする。朝青龍とか日馬富士みたいなフェイスの女の子がたくさんいるのだ(ただし、香港とモンゴル民族の関係性を示す記述は見当たらないので、あくまで印象の問題。香港も中国と同じ華人が大多数を占めている。でもだからこそ、どうして香港人はこんなに残念なのかは謎である)。また、顔だけではなく、歩き方もがに股気味で気に食わないと指摘する人も多い。まあとにかく、世界屈指の人口密度を誇る香港で、すれ違う女がこぞってこんな感じなので、香港の女の評判は救いようがないくらい悪い。


 一方で、男もそれに輪をかけて、ぶさいくばかりだ。結果、街で見かけるカップルには、いちいちびっくりしてしまう。「お前ら、ホントにそれでいいのか?」と。で、ぶさいくな奴らほど、幸せそうにしたり、ペアルックだったりするので、漏れ無くため息が漏れる。


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 とまあ、散々な指摘をせざるを得ないのだが、唯一香港の女の子がかわいいと思えることがある。それは広東語の発音だ。語尾をほわぁ~と伸ばすことが多い広東語は、聞いているとキュートに聞こえることが多い。先に述べた、独り言などもその部類に入るのだが、顔を見ずに、ぶつぶつ喋っているのを意味もわからずに聞いている分には、香港の女の子は悪くない気がする。非常に限られたシチュエーションになってしまうのだが。