EUROとイギリスと香港と

 EURO2016である。


 EUROをまともに観たのは2004年がはじめてで、このときは何となくオープニング・ゲームで勝利したギリシャを応援していたら、そのままギリシャが優勝してしまったという大会だった。2002年の日韓ワールドカップからサッカーを観はじめた僕にはよくわからないことだったが、こういった規模のサッカーの国際大会でギリシャが優勝するなんてかなりの大番狂わせだったようだ。ましてや開催国のポルトガルを破っての優勝ということで、場違い感満載の大会だったと言っても良い気がする。ギリシャの経済が破綻する何年も前の話である。


 ともかく、このギリシャの優勝をきっかけに僕は国際規模のスポーツ大会(といっても他にはオリピックくらいしかないのだが)では、ちょっとしたマイナー国に注目してみるのも悪く無いかなと思うようになった。へえ、世の中にはこんな国もあるのかと思ったり、名前くらいは聞いたことあって知っているけど、実際どこにあって、どんな特異な人間が居て、どんな妙ちくりんな言葉を喋っているのだろうかと調べてみると、その競技を観ているよりも楽しい時間を過ごせたりもする。また、ちょっとした有名人や歴史上の偉人などが、それらのマイナー国の人だと知ると、それはそれで、新種の蝶でも発見したアンリ・ファーブルのような気分になれたりもする。


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 で、今回のEUROで僕が注目したのは、イギリス。まあイギリスなんて超メジャー大国ではないかと君は言うかもしれないが、ここで僕が言うのは、イングランドではなくイギリスということ。ご存知の通り、サッカーにおけるイギリスというのは、不思議なものでイングランドスコットランドウェールズ北アイルランドに分けられている。どうしてかは、何となく程度にしか知らない。ともかく、イングランドに関しては、よく耳にするし目にもすると思うが、他の3ヶ国(3地域?)に関しては、ほとんどお見かけしたことはなかった。そのおかげか、イギリスはイングランドの他にどんな地域で構成されているのかもよく知らなかったくらいだ。しかし、今大会ではウェールズ北アイルランドも出場していることを知るやいなや、そもそもイギリスって、何でこんなややこしい体をとっているのだろうかと気にしてみたくなった。そんでもって、今自分が生活しているのが香港という、こちらもまた中国のようで中国ではなく、というか中国なのだが中国と認めたくないといった、日本人からしたらおよそ想像し難いポジショニングをとっている国である(国でもないのかもしれないが)。つまり、国であって国でないという国は、意外と今自分が知っておきたい事柄のひとつであるような気もしてきたわけである。


 ちなみにこの文章を書きだしたのはEUROが開幕した次の日くらいのことで(まあつまりは、イギリスのEU離脱のニュースもまだない時分のことだが、何となくその頃からイギリスにそわそわしたものを感じてたわけだ)、自分のモノを書くスピードがまだまだ遅い。事実現状でも御託を並べるのがやっとで、イングランドウェールズにどれほどの違いがあるのかなんてのも、まったく調べられてもなければ、まとめることもできていない。ということで、オチがないわけだが、近いうちにウェールズとか北アイルランドに関して、まとめておくようにしときます。これらの国が敗退していないことを祈りながら。