唐突に書いてみた

 唐突に書いてみる。


 香港に来て1年が過ぎた。とはいえ、家では日本のテレビを観ることができるし、職場でも日本語が堪能な現地スタッフが多く、日本人スタッフも数名居るので、なんら異国に来たという実感はない。おかげで英語も広東語もたいして(まったく)上達していない。大きな変化といえば、生活の場そのものが、(金沢という)地方都市から(香港の中心地である)大都会のド真ん中に移ったということだろうか。


 で、都会で生活していると、それ相応の刺激がある分、流れてしまう、流されてしまう自分がいることに気づいた。ぼーっとしてるだけでも充分楽しいわけだ。ひいては、本を読んだり、映画を観たりという時間も減る。じゃあ、東京に居た頃はどうだったかというと、東京では世界屈指の退屈さを誇る通勤電車の時間帯があり、そこで相当量の読書ができたわけだ。そうして細かな気づきも生まれ、それを文章に変換することもできた。しかし、不幸にも現状の香港ライフでは、通勤バスの時間は5分程度なので読書をするような環境ではない。そうなってくると、今の僕の生活のリズムの中では、インプットもなければアウトプットもない、モノを書くという脳みそにならなくなってしまった。このブログのようなものも、これまで更新が滞っていたこともあったが、4月1日の開設日くらいは何らかの投稿をしてたのだが、今年はそれすらすっぽり忘れていたくらいである。まあ、それっぽい言い訳の御託を並べるとすればこんなとこだろうか。


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 とはいえ、もちろん香港のガイドブックに載っているような観光地やテレビで紹介されるようなスポット、お店には足を運ぶようにしている。そこで、ふむこれは日本に居たらなかなか体験できないようなことだなとか、こいつは香港に来て良かったなと思うことは山とか谷ほどある。そういった些細な情報でも書き残すことで、同じく香港に暮らしている日本人や、香港に遊びに来ようとしてる人、また日本で暮らしている人にも有意義な情報になるような気もしないでもない。だったら、そういった情報こそ書かない手はないかなと思った。facebookのような簡易なスタイルではなく、ちゃんとした文章にすることに意味があるようにも思うし、自分はこれまで例え無駄であってもそれなりの形の文章にまとめることに価値を置いてきたはずである。


 ということで、また定期的に何か書いてみようかなと思ってみた。かれこれこれ15年以上もあれこれ文章を書いてきて、海外に出てみたら書くことがなくなっていたなんて、勝負どころを履き違えてるにも程がある。わざわざ小籠包のスープをほじくり出して全部捨てているようなものだ。まあとにかく、ネタはたくさんあるのに、書く気が起こらないという無気力さには負けないように、キーボードを叩いてみようと思います。