Subscribed unsubscribe Subscribe Subscribe

ドラマ「半沢直樹」を観て

 大人気ドラマだったようで、僕は初回から観ていたわけではないのですが、最後の1/3くらいは観たような気はします。で、観ながら思ったことをいくつか書いておきます。


 まず、こんな小難しい話によく視聴率が集まってるななというのが最初の感想。僕はまず「出向」ってナンだよと引っかかりました。というか、世の中に出向という制度があるのは知っているし、実際僕の身近にも出向している人がいます。ですが、出向ってどこから給料が出て、ボーナスはどうなって、勤務時間や休み、有給はどっちの会社の精度が適応されるのだろうか、と常々疑問に思っていました。そして疑問に思いつつも、彼らに訊ねることも、どこかで調べることもせず放置してたという按配。で、そんな出向というセリフが中心人物たちの間で飛び交っているわけなので、な~んだか難しい設定だなと感じたわけです。


 そして次に金融庁金融庁ってものがあるのはなんとなく知ってます。でもそれがナニをしている所なのかはわからないし、ドマラを観ていても要領を得ない。まあ金融庁がナニかわからなくても、主人公と金融庁がやり合ってることくらいはわかるので、とにかく負けるな半沢直樹みたいな視点で観ていました。ですが、最後の最後に金融庁の人間と銀行側の人間の結婚話が出てきて、話が急展開します。結婚がこれほどの鍵になるって、金融庁と銀行ってどんな間柄なんだよ、てか、こんな暗黙のルールが決定打となる話に正直置いてけぼりをくらった感もあります。「なるほど、そういうことか!」ではなく、「へぇ、そうなんだ……(それってマズイことなの?)」としか思えなかったからです。


 でもまあこういった細かいことは抜きにしても、悪役が明確で、正義は勝つという図式がはっきりしているから、一般受けしたんでしょうね。ただ正直、僕自身は、上司や他所様に対して声を荒げるという設定には、どうも最後まで馴染めませんでした。これはやり過ぎだろうと(まあ、これが人気の要因だったわけでもありますが)。ので、おもしろくはあったが、リアリティはなかった(ドラマにリアリティを求めてもしょうがないのかもしれませんが)。だから、これは水戸黄門パターンだといった感じで観ていました。


 まあ結局現実世界で起こりえない話が、ドラマでは支持されるんですよね。仕事にしても恋愛にしても。だからこんな小難しいドラマが注目されるのは、最近「ブラック企業」なんて言葉をよく見るように、会社や上司に対してのストレスが世の中に蔓延してる裏返しであるような気がします。そりゃ、誰だって、ああやって不正や不満に対して怒鳴りつけることができたらすっきりしますわ。ただ、一方で世の中には、あれほどわかりやすい「悪」、絶対的な「悪」なんて存在しない。理不尽だと思えることや不正と感じる事柄にも、自分が知らないだけで実はちゃんとした理屈が通っていることの方が多いわけです。白黒つけられることなど非常に少ない。だから疲弊するし、擦り減る。不満を溜め込んでしまう。うん、だからこそ、世間は、細かい設定はともかく、正義を突き通す半沢直樹に夢を感じたのでしょうね。そう考えると、僕はドラマの内容よりも、世間のストレスの方に関心を持ち、心配になってしまったというのが最終的な感想です。