体罰ニュースから気づいたこと

 きのうYouTubeを見ていたら、偶然レコメンドされた動画あり、例のどっかの高校のバレー部の体罰の動画でした。多分、部員の誰かがiPhoneか何かでこっそり撮影したのでしょう。おいおい、こんなのがアップされてちゃこの先生と学校はマズイんじゃないのか、と思った通り、テレビをつけるとどのチャンネルでもこの動画を取り上げられていました。まあここまであからさまだとニュースになりますわな。で、確かにこれまで「体罰」がニュースになったことは多々あれど、実際の「体罰」のシーンが見える形になったのってこれがはじめてじゃないでしょうか。


 で、僕自身の感想は「あー、はいはい、よくある、よくある」といったものも。別段、先生に対しての憤慨もなければ、生徒に対しての同情も感じませんでした。ので、どっちかと言えば、「これくらいで騒ぐなよ」というのが正直な感想です。


 ただ、そうは言うものの「今」で考えると、この行為はアウトなわけで、どんな個人的な感想があっても、世の中的にはダメだということは認識しないといけないんでしょうね。体罰で結果を残せた時代もあり、それを良しとしていた生徒や保護者、そういう時代もあったでしょう。これは過去の話なので、否定する余地はないです。でも今は、すっかりルールが変わっているのです。体罰なしで結果を残さないといけないわけです。「体罰がないと、言うこと聞かない生徒が多すぎる!」というのも一理あると思いますが、それが通用するなら、僕らのようなサラリーマンも「景気が悪いので売上つくれません!」と言うのも有りになってしまうでしょう。僕らは、常に世の中の流れに左右されながら生きていかないと行けないのです。結果、昔のやり方、必勝法、勝利の方程式が通用しなくなるのは当たり前なのです、なかなか認めたくないことでしょうが。


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 僕が高校のとき、歴史の先生が授業中に、「先生なんて一度物事を覚えてしまえば、授業で毎年毎年ずっと同じことを喋ってればいい、楽な仕事だと思うでしょ?」とか余談をはじめたことがありました。そして、「でも」と付け加え、「でも、歴史に関しては、新しい発見があり、これまで事実だったことがガラッと変わったりもします。先生だって新しい事実を勉強していかないと行けないのです」みたいなことを喋ってたのを思い出しました。


 当時は、だからナンだよと思ったのですが、今となって思ったのは、それでもやっぱり「先生」の中には、一度覚えたことや身につけたことが未来永劫ずっと通用すると思ってる人がいるのかもしれませんね。否、先生じゃなくとも、人間なら誰しも一度身につけたことを手放すのは容易でないでしょう。でも、惜しみなく過去は捨てていかないといけないわけです。この部活の体罰のニュースを見ていると、そう考えざるを得ません。盛者必衰の理をあらわす。世の中の変化に対応しないといけないですね。