なんとなく四国に行ってみた

 金沢から四国に車で行ってみた。


 本州から四国に渡るには、主に3つの手段がある。1つが、大阪より東にいる場合に一番利便性が良い、明石海峡大橋(淡路島)を経由するパターン。2つ目は、知名度で言えばもっともメジャーであろう、岡山、香川間を結ぶ瀬戸大橋を渡るパターン。最後は、四国民に言わせれば、もっともおすすめしたい絶景スポットとなる広島、愛媛間を結ぶ瀬戸内しまなみ海道を通るパターン。


 で、金沢を出発し、琵琶湖を迂回し、神戸から淡路島を経由して四国入り。ちょうど日本列島を対角線上に横切る形になった。ちなみに四国は高知に行ったのだが、一車線の徳島自動車道を通らずに、高松自動車道を走ったほうが短時間になるのだそうだ。金沢からの時間が都合7~8時間といったところ。


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 まあとにかく、何気なく突っ切っただけの記憶なのだが、実はこの明石海峡大橋ってなかなかメジャーな存在なのである。まず、1998年の開業以来、世界最長の吊り橋として「ギネス世界記録」に認定されているという現役チャンピオン。また、明石海峡大橋の主塔の高さは海面上298.3mであり、東京タワーに匹敵するほど。長さ、高さともに日本トップクラスだったわけだ。しかし、そんな情報は事前になかったため、どちらかというと、横風8メートルにハンドルが取られ、車が吹き飛ばされるのではないかという目の前に迫った恐怖感のほうが残っているくらいだ。


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 で、高知から帰ってくるとき、せっかくなので瀬戸大橋を渡ることにした。


 このときの横風はたいしたことはなかったが、左右前方に広々と広がる瀬戸内海に対して、やはりどうしても恐怖心が途切れなかった。景観を重要視しているのだろうが、橋の左右のガードレールのようなものも背が低く、頼りない。車という狭い空間に閉じ込められながら、だだっ広い海の遥か上の細い道路を、時速80キロあまりのスピードで走り、その横をマンモスのようなトラックが通り過ぎて行くという、いつ発狂して海に飛び込んでもおかしくないような、およそ非現実的な条件が揃っていた。もし、また瀬戸大橋を渡りたいかと訊かれたら、多分断ると思う。また、瀬戸大橋を経由して岡山に到着してから金沢までというのは、想像以上の距離があり、とても滅入る。


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 とはいえ、久しく長距離ドライブなんてしたことなかったので、調度良い思い出づくりになった。