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宮沢りえ主演「紙の月」を観て

 銀行員の主人公、宮沢りえが、年下の不倫相手と遊ぶために不正に銀行の金を使い込むというサスペンス・ストーリー。もともとはまじめな性格の主人公のタガが外れていく展開が観処かなと。金と色で人が狂っていくというのは、ありふれたテーマだが、妙に生々しくリアルに描かれておてり、観ている方にも快感を含む罪悪感を感じてしまう演出に観入ってしまった。2014年公開。


 自分の場合は、インターネットの仕事をしており、仕事上、客から直接現金を受け取る機会というのがほとんどない。ネット・バンク経由だったり、銀行振込で支払いが行われるからだ。だが、世の中の仕事のほとんどは、現金を直接手にすることで成り立つ。ので、毎日毎日他人であったり会社のものである大金を見たり手にしたりしている人間は、「ちょっとくらい盗んでもわからないんじゃないか?」という気にならないものかなと、余計な心配をしてしまうこともある。だって例えば、10,000円を受け取っても、9,000円しか受け取ってないことにすれば、1,000円は懐に入れることができる。もちろん、そんな誤魔化しは容易にできないはずなのだが、なんとかできるを見つけさえすれば、当たり前のようにできる。帳面を書き換えたり、ダブルチェックのルールを無視したり、架空の請求書や納品書を拵えればいい。現金チェックというのは札束の数えるのではなく、帳面やエクセルを見ることである。だから、データさえ書き換えてしまえば、誰にもわからない。問題は、それを思いつくか否かと、思いついたとしても実際にやりきる勇気があるかないかだ。この映画では、男に貢ぐという目的のために、何でも実行してしまう女の芯の強さが感じられ、不思議と共感できてしまった。


 原作は、角田光代さんということで、小説も読んでみたいと思ったのだが、残念ながらiBooksでは売ってないようだ。


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紙の月 [ 角田光代 ]
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ただ好きで、ただ会いたいだけだった。わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。正義感の強い彼女がなぜ?そしてー梨花が最後に見つけたものは?!第25回柴田錬三郎賞受賞作。