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キョンシー映画「霊幻道士」を観て

review

 Huluにて視聴。いわゆるキョンシー映画で、日本では1986年公開。


 で、僕は大きな勘違いをしてたことが判明。まず、僕が小学校の頃にブームにもなった「キョンシー」というのは、台湾の映画だと思っていた。というか、当時は中国かどこかというだけの認識で、大人になってから調べてみると、台湾だったという記憶が残っている。しかし、今回この「霊幻道士」を再生して、まず大きく違和感を覚えたことが、登場人物が広東語で喋っていること。で、調べてみると次のことがわかった。意外にもショッキングな出来事だった。


 大雑把にいって、キョンシー・シリーズには2種類あった。本家といえるのが、この「霊幻道士」で、香港映画。「キョンシー」という言葉自体が広東語らしい。監督、演出は、なんとあのサモ・ハン・キンポー。で、僕の頭のなかでごっちゃになっていたのが、この本家とはまったく別の、テンテンやスイカ頭といったちびっ子グループが登場するキョンシー・シリーズ。こちらこそが台湾映画で、タイトルは「幽幻道士」というらしい。「霊」と「幽」の違いで、キョンシーが登場するという点以外にストーリーに関係性は一切ない。日本での公開は本家より1年遅れた1987年。その後、このテンテンたちを中心とする「幽幻道士」をモチーフにした「来来!キョンシーズ」が1988年から日本でテレビ放送されるので、キョンシーといえばテンテンという印象が強く残っているのかもしれない。ともあれ、キョンシーには2種類の映画があり、それぞれ製作された国が違った上に、香港→台湾→日本と、二番煎じ、三番煎じが生まれていたことなど、今はじめて知ったわけである。


 とまあ誕生から30年目近くを経て、日本でブームになったキョンシー全体の事実を知ったのだが、思えば、どうしてテンテンが出てきたり、出てこなかったりするんだろうという疑問も当時も持っていたなぁということを思い出しながら視聴。そんな「霊幻道士」は、テンテンは登場せず、女幽霊が色仕掛けをするといったエピソードもある大人なキョンシー。というか、キョンシー自体、話の中心には据えていないこともあってか、おそらく当時は「ハズレのキョンシー」といった位置づけだったのだろう。たいして内容も覚えていなかった。はっきり覚えていたことといえば、序盤で、コーヒーの飲み方を知らなかったり、エッグタルトに砂糖をかけて食べるシーンくらいだろうか。食事のときに食べ方を知らないって恥ずかしいことなんだなという教訓とともに。しかしサモ・ハン・キンポー演出ということもあってか、アクション・シーンは、文句なしの観応えがあった。


 古い映画を観ると、当時間違って把握していたことの発見はもちろんだけど、それに伴って、なんか諸々の奥行きが出るのが楽しいことに思えてきた。