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ドラクエをやりながら

 小学校の頃、僕の家の近所にレンタルビデオ屋さんがあり、そこではファミコンのソフトの貸出しもしていました。確か2泊3日で350円とか。そこでよくソフトをレンタルして遊んでいたものです。ファミコンのカセットなんて何ヶ月かに1本買ってもらえるかどうかなので、「レンタル」という仕組みが非常にありがたかったのを覚えています。「魔界村」とか「たけしの挑戦状」とか「迷宮組曲」とか「ディグダグ」とか「ダウボーイ」とか「ツインビー」とか、とにかく返しては借り、返しては借りの連続でした。


 で、ある日の夕方、ぼちぼち晩ご飯の時間かというくらいの遅い時刻に、当時良く遊んでいた友達がやってきました。「おもしろいカセット借りてきたんだ。すぐ帰るから、紹介だけさせてよ」みたいに上がり込んでくるのです。一緒にファミコンの部屋に行き、暗くなった部屋の電気をいれるかいれないかのうちに彼はカセットを差し込み、「主人公に好きな名前がつけられるんだ」と言います。当時のゲームと言えば、「マリオ」とか「ゴエモン」とか「忍者くん」など主人公にはあらかじめしっかりとキャラ設定がされているか、もしくはどこぞやのギャングとか、単純に赤い車を走らせるみたいな誰でもない無機質なものばかり。だから、主人公に自由な名前がつけられるということが、どういうことなのか瞬時にはピンとは来ませんでした。どういうことだよ、と。そうこうしているうちに、彼は自分の名前を入力してゲームをスタートさせます。画面が切り替わり、王様が「おお、よく来た勇者●●よ!」みたいに今設定した彼の名前を勇者の名前として呼ぶわけです。「な、おもしろそうだろ」と彼は言って、「また明日一緒にやろう」と言って帰って行きました。これが僕とドラクエとの最初の出逢いです。自分で好きな主人公を決められるという衝撃を今でも覚えています。


 まあこんなエピソードを、25年以上経った今、ドラクエをやりながらふと思い出しました。


 で、今のドラクエ内のフレンドに、そんなような馴れ初めを発言したら、「彼は今なにしてるの?」と訊かれました。まあ当然の質問でしょう。もし今もドラクエやってるなら、一緒に遊べるわけですし。でも彼は何年か前に亡くなっており、まさか「彼はもう死んだんだよ」とは言えなかったので、なんとなく話を逸らして終わらせましたが。


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 彼とは小学校1年のときに席が前後していたことで仲良くなりました。それ以来ほとんど毎日一緒に遊んでいました。お互い藤子不二雄が好きで、ドラえもんのコミックを隅々まで読みあさることを生き甲斐としていました。そして絵を描くことも得意だったので、僕らはいずれ、藤子不二雄みたいに2人で漫画家デビューするものだと信じて疑わなかったくらいです。ただ、絵の上手さや手先の器用さ発想のユニークさは、どれをとっても彼の方が一枚上手だったので、まんが道」を読みながら、彼が藤本弘で僕が安孫子素雄みたいだなと勝手に思っていたことも覚えています。


 ときどき彼のことを思い出すことがあります。当時、僕が彼から受けた影響は多大なもので、ファミコンにしても漫画にしても、彼からの影響があったからこそ、自分がのめり込んでいったと言っても過言じゃないほどです。そしてそのほんとどは今でも僕の趣味嗜好として生き続けいます。


 そして28日にリリースされたスマホでの初代ドラクエもプレイしながら、哀愁に浸ってみたりしています。現実逃避とも言えるかもしれませんが。


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◆[日記]悔い<NotFound (2010.12/25)