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にぼしかかつおか

note

 とあるラーメン店での話です。


 知人から紹介されてだいぶ前に一度訪れて、久しぶりに行くことにしました。で、再訪して思い出したのですが、そのお店では「にぼしダシ」のラーメンと「かつおダシ」のラーメン2種類があるのです。で、個人的には別段にぼしにもかつおにも、これといったこだわりや好みはありません。ので、注文の際、券売機の前で迷ってしまうことになります。どっちでもいいし、それぞれの特徴もピンとこない。また、前回は、自分が注文したのではない方が美味しかったという、ひねくれた記憶があるわけですが、それがにぼしなのかかつおなのかさっぱり覚えていません。ので、前回自分はどっちを注文したのかな、自分の性格からするとこっちだろう、だったらその裏をかいてこっちを注文しないといけない――、などといらん想像力を働かせないといけないわけです。


 でもまあ、券売機の前であれこれ時間をかけることもできません。ので、もうめんどくさいので、メニュー上最初(左上)に表記してある「にぼし」を注文しました。


 で、にぼしラーメンが出てくるわけですが、ずずずとスープをすすってみて、これが美味しいと思った方なのか、違うのかもイマイチ判別できないのです。おそらく自分のすべての行為に迷っているからでしょう。にぼしで良かったのか、前回も最初に表記されているという理由でにぼしを選んでたのではないか、そこから逆算してかつおにすべきだったのではないか、否、そもそもダシで迷っていたのはこの店ではなく別のお店だったのではないか――。で、あげくかつおダシのラーメンも一口もらったのですが、「おー、コレコレ、こっちだったわ!」という発見にも至らず、結局どっちがどうなのかわからずお店を出ることになりました。


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 で、実は僕が気に入っている別の美味しいラーメンのお店でも、「中華そば」と「京風ラーメン」みたいに、ダシの味付けが違う2種類のラーメンを用意しているお店があります。このお店にはよく行くのですが、これまたイチイチ迷います。どっちがどうだっけ、と。当然、前回どちらを食べたのかも思い出せません。このお店では、どっちを食べても相応に満足するのですが、前回の来店時と同じのを食べてたら損してるような気分にもなってしまいます。「いつも同じものを食べてるんじゃないか? どうせなら違うものを交互に食べておきたいのに、自分はいつも何を注文してるんだっけ?」。


 つまりは、ラーメン店において、「しょうゆ」「しお」「みそ」とかならまだ把握できますが、「にぼし」「かつお」とか素人がイメージし難いものを並列で用意されると、実は混乱する客が多いんじゃないかなと思うのです。一般人なんてラーメンの風味の違いなんて覚えてられないし、自分の好みすら把握できてないくらいです。ラーメン店には、バリエーションの豊富さよりも、シンプルで迷うことのないメニューを求めてしまいます。