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安部司著『食品の裏側』を読んで

 同僚の紹介で、2005年初版と少し古いものですが、おもしろそうなテーマだったので読んでみました。食品添加物の話で、僕らが普段、毎日一日三食食べている食事の中には食品添加物がこんもり山盛りに入っちゃってるよ、知ってましたか、という内容。で、読みながら、これって前にも聞いたことがある話だぞと、以前とある農家の方のインタビューをしたことを思い出しました。「農薬」についての話になり、「自分の畑でつくった野菜は食べたくない」と言われたのです。どの農家もそう思っているのだとか。つまり、自分の畑で栽培している野菜というのは、これでもかというほどの農薬をふりかけて育てたものなのです。だから農薬を食ってるようなものだと。しかし、どの農家も農薬を使用した栽培方法しか知らないし、そもそも農業を営むには、農薬を買わされ、使用することが暗黙のルールとなっているとのことです。当時、僕らは何も知らずに変なもの食わされているんだなと、少し怖くなったことを覚えています。しかし考えてみれば、野菜という素材ですらそうであるわけなので、製品としてスーパーやコンビニ、店頭に並ぶ食料品なんて、もっとワケが悪いということですね。農薬野菜と添加物調理のコラボレーション。


 ただ、この野菜のときもそうでしたが、こういった事実を知っても、自分ができることって非常に限らているのです。むしろ何もないと言った方が適切かもしれません。つまり、僕らの身のまわりには、農薬をふんだんに使った野菜しか流通してなく、農薬野菜しか手に入れることができないのです。「無農薬」という表示も実は曖昧で、この表示があっても、国が定めた農薬は使用していないだけのこと。ので、結局のところ、何らかの形での虫よけや防腐剤の類の「薬」は使用しているわけです。「無添加」食品も同じことで、誰かが「添加物」と決めた添加物は使用してないけど、化学物質を混ぜて腐りにくくしたり、色艶を出したり、食感を良くしたりと、都合の良い薬によってアレンジがされているわけです。そして本当に「ちゃんとした」野菜や食品を買うとなると、非常に値段が高くなり、時間もかかります(ネットで取り寄せても、早くて翌日)。だったら、その辺のコンビニやスーパーですぐ手に入る、安価なものでいいやとなるのは、やむを得ないと思います。


 また、台所に立たない僕のような人間が、「添加物の過剰な食事はしたくない」「レトルトやインスタント品はもう食べない」なとど、いくら声高に提案しても、家庭では採用されないでしょう。言うのは簡単ですが、食事を用意するのは毎日のことでたいへんな作業ですから。かといって自分が味噌汁ひとつつくるにしても、出汁から自分で拵えるほどの気合と暇とこだわりはありません。となると結局、小さじ1杯(添加物は一杯)の出来合いの粉末の「ダシ」を入れて味噌汁つくっちゃっおう、なんならインスタントでもいいよとなってしまいます。いくら、身体に良くない、なんか知らない妙なものを口にしてるとわかっていてもです。だって、今までもそうだったわけですから。


 僕らをとりまく「食」に関しては、後戻りできない、腹をくくるしかない「事実」(もはや「問題」でもない)として捉えるしかないのかなと思ってしまいます。利便性に科学とビジネスが絡んでくると、もう僕らは太刀打ちできないんでしょうね。


 と、こままで書いて、コンビニで数ある商品の「原材料名」をチェックしてみたのですが、似たような商品でも、奇妙な添加物があるもの、ないものが存在してました。類似品が溢れかえり、どれにしようか迷っている暇があったら「原材料名」の添加物によって、判断することくらいはできるのかもしれません。


【送料無料】食品の裏側 [ 安部司 ]

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価格:1,470円(税込、送料込)

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
添加物の世界には、消費者には見えない、知らされていない「影」の部分がたくさんあります。食品製造の「舞台裏」は、普通の消費者には知りようがありません。どんな添加物がどの食品にどれほど使われているか、想像することさえできないのが現状です。本書は、そんな「裏側」を告発するはじめての本だと思います。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 「食品添加物の神様」と言われるまで/第1章 食品添加物が大量に使われている加工食品/第2章 食卓の調味料が「ニセモノ」にすりかわっている!?/第3章 私たちに見えない、知りようのない食品添加物がこんなにある/第4章 今日あなたが口にした食品添加物/第5章 食品添加物で子どもたちの舌が壊れていく!/第6章 未来をどう生きるか

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
安部司(アベツカサ)
1951年福岡県生まれ。山口大学文理学部化学科卒。食料、添加物商社勤務後、現在は自然海塩「最進の塩」研究技術部長。有機農業JAS判定員。水質第1種公害防止管理者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)