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高校生、楽器、やめれないこと

 先日、昔中学の部活を教えていた頃の生徒から連絡がありました。彼は今では高校2年生になっていますが、中学卒業後はこれといった連絡などなかった気がします。メールの件名は「お久し振りです!」と。そして本文はこんなような内容です。「今日友達がライブしたんですよ!それを見たらオレもあんな風に楽器が弾きたいな~て思いまして 中3のときにも同じようなことがあって中古のベースを買ったんですけど結局何したらいいか分からなくてそこから何もしてませんでした そこで、ベースを教えてもらえないかなーと思って連絡させてもらいました!もし、暇な日があればベースを教えて下さい!!」。


 最初、あーやっぱそうなるか、と思ってしまいました。まあ高校生になれば、バンドとか楽器とかに憧れるのは当たり前のことでしょう。というか実際中学くらいから興味はあるけど、部活だの受験だ校則だの何だのと「縛り」の多い義務教育の身で楽器をはじめるのはハードルが高い。ところが高校生になると、驚くくらい「自由」が増えるわけです。学校の帰りにコンビニでジュースやお菓子を買って食べても誰も文句を言わないし、中学に比べ部活をしない人間も格段に増え、放課後の行動範囲も一気に市内全域くらいに広がります。そこまで自由が得られるのなら、楽器でも本格的に弾いてみようと思うのは、ごくごく自然な成り行きだと思います。彼の場合は今でも部活を続けているそうなのですが、当時の僕のまわりにも部活をやりながらバンドを組んでいた人間も少なからずいたので、部活と楽器の両立は別段無理ではないと思います(その分勉強はしないでしょうけど)。なので、あーやっぱ楽器はじめちゃうのね、というのが僕の瞬間的な感想でした。嬉しいとか残念といった感情はなく、夏が来たから花火を買ってくるかのように、「はじめちゃうのね」という思いです。


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 でまあ、実際僕の家に来てもらって、楽器を教えることにしました。とは言うものの、僕自身ベース・ギターという楽器に触れるのが、友人の結婚式以来の6年とか7年ぶりとかで、ドレミの音階を弾いてみても、まったく指が動かない有様。正確には頭の中のイメージと実際の動きのギャップがひどいだけなんでしょうが、どこにどう力を入れて良いのかわからず、とても重いハサミでも持たされたかのように、意味もなく慎重になり、少しタッチが狂っただけで非常に焦ったりしながらお手本を見せていました。つくづく人に何かを教えるというのは難しいなと。というか人にモノを教えるのであれば予習しておかないと、教える側がしどろもどろになってしまうということでしょう。昔いくらやってようと、今どうなのかは別の話なのです。


 しかし最近「昔○○をやっていたそうなので、ぜひ教えてやってくれませんか」という話が増えてきたように思います。裏返せば、僕がやっていたことを新しくはじめる人間が今でもいるということでもあります。そして、自分でもう「やめた」つもりでも、実際にはやめれていないってことでもあります。実は、これって幸せなことのようにも思えてきています。