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WBCまとめ~あの盗塁は賛辞してよかったのか?

 楽しみにしていたWBCが終わりました。残念な結果になりましたが、過去のいろんなスポーツの局面で見られる、「日本強すぎ」→「廃止(ルール変更)」の風潮が湧き上がらないように、ここらで負けておく必要もあったのかなと思っています。


 ところで、どうしても1つ気になったことがあるので、書いてみたいと思います。まずは、台湾戦のあの盗塁のことです。


 9回オモテ、1点負けている攻撃、2アウト一塁の場面で、鳥谷が盗塁を試みました。ご存知の通り間一髪で盗塁成功し、この4球後に狂喜乱舞の井端の同点打が生まれます。それもあって、この盗塁に関して「英断」「男気」などと褒め称える声があとを絶ちませんでしたが、僕は正直そうは思えませんでした。


 1つでもミスをすればゲームセットとなる場面。盗塁なら100%成功させなければいけないシーンで、打者にすべてを託すのがセオリーでしょう。結果、すべてうまくいったので文句はないのですが、まずセオリーを無視し、大きなリスクを負ったスチールであったことを忘れてはいけない。少なくとも、桑田さん風に言わせてもらえれば、野球をやってる少年少女は絶対に真似してはいけないプレイであり、大人はそれを教えておかなければいけない試みだっと僕は思っています。意表を突けばいいってもんじゃない。とはいえ、勝ち上がったので、僕もまあいいやと思ってました。でも、もうあれは忘れようぜ、必要以上にスポットを当てちゃいけないとは思ってましたが。


 そして、準決勝プエルトリコ戦です。3点差で負けてる8回ウラ、長打、タイムリー、連打でむかえるはチーム・キャプテンの四番バッター。飛ぶ鳥はおろか北朝鮮の人工衛星までも撃ち落とせそうな反撃ムードの1、2塁の場面がめぐってきました。そこで、「ダブルスチール、できたらしてもいいよ」というサインが出たらしいです。


 このサインを出すにあたって、また、このサインを見たことで、台湾戦の盗塁をイメージした人間とそうでない人間がいたはずです。否、だからこそ、こんな曖昧な指示とチグハグな実行になったのだと僕は思います。前後のミーティングで、台湾戦のセオリーを無視した盗塁が「こういうのもアリ。どんどんやっていこう!」なのか、「注釈付きでの結果オーライ」なのか、チーム内で確認できていなかったのではないでしょうか。良いと思った人間は良いと感じ、僕のようにまあ成功したから何も言わないでおこうと思った人間もいる、そんな状態で試合を進めていたはずです。このイメージの相違が、最後ああいう形になって出てきたのでしょう。伏線は張られていたのです。


 まあ僕は台湾戦の鳥谷の決断はともかく、やってのけた結果は見事と思ってますし、プエルトリコ戦で井端が三塁盗塁を躊躇したのも悪くないし(そもそも井端は盗塁を苦手としている印象が強い)、それでいて内川がどうこう言われる筋合いはないと思っています。問題は、結果オーライが放置されていたのではないかという部分です。セオリーを覆した場合、結果如何に関わらず、その後処理の方に力を入れるべきだったのでしょう。


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 とはいえ、2006年の第1回大会も、敗退濃厚ムードの中、アメリカが勝手に負けたことで生き残り、優勝。2回大会も韓国に2敗しながら最後勝利し、優勝。過去の連覇は、ぶっちぎりで敵を蹴散らしての優勝ではなく、何度か負けながらも、運やしぶとさでなんとか掴みとったと言っても過言ではないでしょう。だから3連覇できなかったからといって悲観することはないし、この敗戦だけですべてを評価するのも間違っているような気がします。むしろ、僕も含めここまでエキサイトすると思ってなかった人が多いなか、非常に観応えのある試合が多かったことに感謝したいくらいです。侍ナインの健闘を讃えたいと思います。