昔の自分をどう見るか?

 ラジオでジャニーズのV6がこんなことを言っていた。「昔の自分が恥ずかしい、ってのはいいよね」と。


 まあ彼らのような有名人は、これまでの自分の写真や映像、インタビューなど様々な形の過去が世の中に出まわっており、それを目にする機会も多いことだろう。で、若いころのビデオなんかを見ると、あちゃーと感じることが多いそうだ。でも、それって裏返せば、当時よりも今が格段に成長しているから、あちゃーと思うわけで、今が劣化していたら「昔は良かった」という愚痴になってしまう。そうじゃないだけでも幸せなんじゃないかという話をしていた。


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 とかく僕らが居酒屋なんかでは、「昔は良かった」という結論のないその場限りの話題に花が咲くことが多い。もちろん、わざわざ「昔はダメだった」なんてネガティブな話をしないのかもしれないが、良かった頃の昔を思い返してみたところで、特に得るものはないわけである。そもそもこれって今がダメなことを認めており、ある種諦めている証拠でもあるわけだし。僕も、昔のバンドの映像なんかを1人で見ることはあるが「ああ、この頃は若かったな」「こんときは楽しかったな」という過去の自分に対する羨望の眼差しで見てることが多い。でもそもそもバンドももうやってないし、そうやってビデオを見たところで何かが変わることもないわけだ。もちろん過去の自分を否定する気はさえらさらないのだが、過去の自分に憧れてしまうのは、もっともっと歳を取ってからでも充分な気がする。


 実は、過去のダメだった頃の自分を思い返してみることが、ステップ・アップのコツなのかもしれない。