マラソン大会の話の続き

 先日のかなざわ市民マラソンに、古くからの友人も出場しており、10キロを走りました。彼は今回はじめてのマラソン参加で、これまでも陸上経験はなし。ちなみに僕のはじめての10キロは60分13秒で、まあ平均のちょい下くらいといったところでしょうか。そして2年ほど、あれこれ練習を重ね、今年の3月にやっとのことで50分を切ることができたのであります。なので、彼もとりあえずは60分を目安にするが、それなりに走りこんできたので50分も目指したいといった目標設定でした。


 で、いざスタートし、僕はまず2キロ付近で待機。すると彼は4分30秒ペースでやってきたわけです。かなりのハイペース。序盤まわりの速い人にに引っ張られているのかもしれない、おいおいこの先大丈夫か、などと心配しながらも7キロ地点に移動。すると7キロ地点では、その心配をよそに、4分20秒ほどのペースでやってくるのです。後半、落ちるどころか、ペースアップしてたわけです。しかも、手を振りながら「おーい」などと余裕たっぷりです。結果、43分後半でゴール。はじめてであろうがなかろうが、かなりの驚異的な記録です。


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 もともと彼は体育系の大学に進み、職場でも適度な運動があり、身体を鍛える必要もあったとはいえ見事過ぎるな結果。しかし彼は、訳あってここ半年ほど休職しており、夏前くらいから、ほぼ毎日ストイックに走ることに時間を割いていました。どれくらい走っているかを訊くと、平然と1ヶ月に200キロだとか250キロという答えが返ってきます。きのう今日走りはじめた人間にしてはケタ違いの走行距離です(ちなみに僕は必死にやってなんとか月に100キロという按配)。


 こういったバックボーンも踏まえ、一緒に応援してた友人と話した結果、2つの結論が出ました。1つ目は、練習というのは嘘をつかないなということ。それなりの期間、しっかり走れば、それ相応の結果がついてきます。単純な足し算のようなもの。腐るほど出尽くしてる話ですが、彼を見ると、見事なまでにそれを証明してくれています。そして2つ目は、趣味の分野に関しては「仕事」からの影響を受けることが多く、そのバランスのとり方が難しいということ。草野球をやっていた時分もそうでした。学生が就職し仕事をはじめると、少なからず成績は落ちるし出席率も悪くなります。草野球も含め、マラソンなどの運動競技に関しては、日々の練習の足し算に、仕事のストレスや消耗具合を掛け合わせた結果に近いものになるように思えます。つまり、1以下の数字も含む掛け算のようなものでしょう。仕事なしに、何かに打ち込むことほど効率のいい話はないのです。


 仕事、お金儲けをするとなると、毎日毎日、結構な割合で僕らは消耗してしまってます。気づかないうちに。だから、彼も今後、仕事に復帰したとき、今のペースで走ることと仕事との距離感を掴む必要があるということです。これって大人に課せられた、大きな壁のように感じています。僕らはこの見えない消耗に抵抗しながら、趣味や家族の時間と向き合わなくてはいけないわけです。「できない言い訳」にだけはしないように。