レベルアップ

 相変わらずドラクエしかしていない。他のすべての物事をあとまわしにしてドラクエをしている。で、じゃあ、なぜここまでハマるのか考えてみた。


 まあ、すべてのロール・プレイング・ゲームがそうであるが、レベルアップがあって、それがご丁寧に数値化されているわけだ。ただいまあなたはレベル25です、みたいに。で、かつ所有している武器防具や使用できる呪文・特技も、一覧でぱっと確認できる。そして時間をかけてプレイすればするほど、確実に自分のキャラクターは強くなっていく。この明るい未来があるから没頭してしまうだろう。


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 で、これって趣味にも似たような世界観があるなと。例えば僕がマラソンを走るにしても、自分のタイムが良くなったり、走る距離が長くなることといった成長記録をネットなり手帳なりにメモし、可視化することで、走るモチベーションが保てるわけだ。おお、これだけ、俺はやったんだな、と。


 また同様に、最近の僕のまわりの人間がそうであるように、育児もこれに当てはまるだろう。子どもなんて、確実に日々レベルアップする。ドラクエと同じように退化することなどない。立って歩けるようになったとか、喋るようになったとか、この成長を見届けることが、誰もが口をそろえて「子どもがかわいい」と言う、大きな要因だろう。


 一方で僕らのような年代になると、日々衰えていくことが常だ。衰えに抗う意味で走ったり、健康維持に努めたりしている部分もなくはない。加えて、自分のレベルや立ち位置など曖昧なことこの上ない。だから、ドラクエのようにのように、日々成長していく自分の分身に愛情が注がれるのだろう。自分の能力やレベルが可視化される世界が拠り所となるのだろう。


 結局「成長」が体感できなくなくなると、人は情熱を失うのだと思う。だから、仕事でもなんでも、「成長」を記録することは、モチベーションを維持するために必要なこのなのかもしれない。