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映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」を観て

 ドラマ時分はたいした興味も無かったこのシリーズですが、どういうきっかけだったか映画版を観て、続編も追いかけるようになりました。といっても映画は全部で4作しかないんですけどね。


 で、ファイナルと題した今作も、期待通りの作品でした。「これくらい楽しめるだろうな」という真四角の穴があったとすれば、その穴にすっと収まるサイズの満足感でした。たいていこういうものは期待外れであることが少なくないのですが、もちろんそんなことはなく、またかといって鼻息荒くテンションが上がってしょうがないほどの大傑作でもない、心地の良い充実感を得られました。過不足がないというのは、何事においてもベストなことです。


 僕がこのシリーズを好んでいるのは、以下の2つの理由があると思っています。


 1つ目は個人的な理由ですが、やはり「お台場」という東京を象徴するエリアが舞台となっていること(実際あんまり土地柄は出てこないんですが)。田舎者の僕にとっては、お台場というのはこれといった理屈もなく憧れの名所という位置づけにあります。テレビ局があったり海が見えたり、よくわかんないけどレインボー・ブリッジとかオシャレそうだし、とにかくすごいところだという印象があり、それらは今でも強い印象として残っているくらいです。ちなみにフジテレビがお台場に移転したのは、1996年から1997年だそうで、ちょうど僕は上京した時期と重なっていることも関係しているのかもしれません。


 東京にいた頃、当然お台場に遊びに行きました。しかし、遠い割には別段何もないというのが率直な感想です。それでも、特に理由もなく、なんとなくお台場に遊びに出向いたことは何度もあります。「いや、これまでは特に何もなかったけど、今日は何かあるかもしれない」と思ってしまうような不思議な魅力のある場所だったのです。だから、「お台場」を舞台としたこのドラマにも惹かれてしまうのは、自分でも納得ができます。


 そしてもう1つ。このシリーズのベースになっているのが、世の中の理不尽なシステムに対するアンチ・テーゼであり、そこに爽快感を感じるのでしょう。例えば、「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」という叫びなんて、世の中の大多数のサラリーマンの気持ちをこれまた過不足なく代弁してるわけです。しかも、こればっかりは、絶対に変えることのできない「システム」に対して、果敢に抗う主人公を描いていることが、観てる人間のストレスの捌け口となるわけでしょう。まあ、どんなドラマも基本同じ構造だと思いますけどね。


 とにかく、久しぶりに観終わって、心地良かった映画です。前後のシリーズを観てなくても楽しめると思います。ぜひ。


◆踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望